1ドル75円台突入とまらない円高は19日夜、今年3月の東日本大震災後に記録した戦後最高値76円25銭を突破し、75円95銭に達しました。
その後はひとまず76円台に戻りましたが、今後も予断を許さない状況は続きます。
日本国内は相変わらず超円高、と大騒ぎ。
今月上旬の単独介入効果は既に帳消し状態となり、再度介入か?との見方もありますが、欧米の協力が得られないこともあり、タイミングを見計らっているような状態です。
円高是正に向けて口先介入はあるようですが、次なる策は?
日本円以上に欧米からの退避通貨として自国通貨高に苦しむスイス政府は、先日、スイスフラン高で打撃を受ける輸出企業に対する緊急支援を行うと発表し、スイス国立銀行(中央銀行)も追加緩和策を発表と、積極的に動き始めています。
その結果、対ドル年初来で一時24%ものフラン高となった1ドル0.70スイスフラン台から、0.78スイスフラン台へと、年初来15%のフラン高、のレベルまで戻してきています。

日本円の対ドル相場は、昨年末の1ドル81.15円から、75.95円まで値幅で5.2円、6.4%の円高に留まっています。
日本がスイスほど自国通貨高対策に積極的ではない理由はこの差でしょうか?



退避通貨・資産として、スイスフラン以上に上昇しているのが・・・金、でした。
年初の1420ドル台から、今週末の1850ドル台まで約430ドル、実に年初来で30%も上昇しています。

短期間で急変動した為替相場は国家レベルで対応が入り、是正される可能性がありますが、
急騰を続ける金相場は、一体誰が是正するのでしょうか・・・?
新興国を中心に外貨準備の金保有量は増え続けていると言われ、
リスク回避の為の資産分散化は世界の中央銀行も、個人も同様の流れのようです。

ソブリンリスク懸念が収束し、先進国の景気が上向き、株価が上昇することで、
保有量が増えすぎた金を手放して国債や株へ、という流れになるまでは、今の流れは変わらないのかも?です...